最近ではあまり見なくなりましたが、バブル前期からバブル期にかけては「〇〇のある家」という名称のプレハブ系住宅が数多く発売されました。当時はユーザーに新しい言葉(主に外来語)で機能を訴求することによって、あたかも新しいスタイルの住宅のようなイメージを与えるのが流行していました。
当時、最も多く露出したのは「グルニエのある家」だったのではないでしょうか。「グルニエ」とはフランス語で「屋根裏部屋」を表し、最上階の天井と屋根の間のスペースを利用した小部屋のことです。通常は収納スペースを想定していますが、一定の条件をクリアすれば容積率の算定から除外できます。グルニエは建基法上では小屋裏物置等という扱いで、面積は下階床面積の2分の1以下、天井高は1.4メートル以下。グルニエに出入りするためには固定式階段ではなく、取り外し式や、折り畳み式のハシゴを取り付けます。しかし、完成検査まではその状態にあっても、完成後の管理は施主に委ねられるため「グルニエのある家」を模した建売住宅などでは後日、固定式階段を設置して完全な居室とするケースが少なからず見られました。ロフトに似ていますが、大きな違いはハシゴが「固定式」であるかどうかにあります。ロフトは通常居室化しますので、容積率には算入されます。
グルニエの次には「ホワイエのある家」が登場しました。ホワイエとはコンサートホールなどの客溜まりホールを意味しており、およそ住宅のスケールでホワイエは使いませんが、広告代理店などがワード探しをして付けたネーミングのようです。具体的には大型玄関ホールを設置したプランで、階段と一体化した広々とした玄関など一定の人気を得ました。























