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スタンダード会員限定ADRの現場から 話し合いでトラブルを解決 67 敷金診断士(4) 理解不足から生じるすれ違い

住宅新報 2019年5月14日 号 8面

連載: ADRの現場から

資格・実務
大谷昭二理事長

大谷昭二理事長

 不動産に関するトラブルの中でも、特に多いのが敷金・原状回復トラブルです。なぜ、この種のトラブルが多いのか。それは、「原状回復義務」「善管注意義務」に対する理解が賃貸人、賃借人共に十分でないため、お互いの言い分がすれ違ってしまっているからだと考えられます。

 まず、原状回復義務とは、賃借人の故意・過失・善管注意義務違反・その他通常の使用(常識の範囲内の日常における使用)を超えるような使用によって生じた損壊等を修復するということです。そしてこの内容を定義しているのが、1998年に国土交通省が出した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」です。

 次に善管注意義務ですが、これは「善良なる管理者の注意義務」の略であり、賃借人は賃貸人に対し、借りた物件を明け渡すまで善良な管理者の注意(常識的な管理意識)をもってその物件を保管しなければならないということです。つまり、賃借人が賃借物を故意に破損したり、物件管理上の過失があると認められたものに対しては損害賠償の義務が発生するというものです。

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