西欧における美の比率は黄金比をベースに「5.4・3」という関係がよく使われます。黄金比は、正五角形で言えば辺の一つaと対角線bの比率で、b=1としたときa=0.618になります。この比率1対0.618の長方形は安定して美しい形状と言われています。現在の横長テレビの画面比率もほぼ黄金比です。一方、日本的な美意識の世界では「7.5・3」という比率がベースになっています。簡単に言えば西欧的な比率は連続性を重視し、日本的な比率は連続性を重視しながらもコントラストを求めるという点に違いがあります。
例えば作庭の手法として庭木の配置を7.5・3で構成される不等辺三角形の頂点を基準にすると樹木がバランスよく見えるとされます。この考えは枯山水における七五三石組(しちごさんいしぐみ)に由来しており、合計15個の石を7.5・3の三群の石組として配置し、全体を一つの構成とするものです。
古来より7.5・3は陽数(奇数)として目出度い数とされ、その合計である15という数字は「完全さと吉兆」を表します。例えば旧暦の15日は「鬼が出歩かない日」に当たり、何事をするにも吉であるとされました。これは月の満ち欠けが15日周期で起こり「十五夜」が満月であることも15を完全な数字と見る所以です。また、七五三の宮参りも7.5・3という陽数と合計数が15で作られています。
























