新たな工法を採用して全員合意で耐震改修を成し遂げたマンションがあります。補強が必要な住戸のバルコニーを撤去。躯体にアンカー鉄筋を埋め込んで、鉄骨を柱とはりに固定して補強してからバルコニーを新設するという工法です。避難通路確保のためバルコニーが15センチ前に出ますが、外観にはほとんど影響がありません。バルコニー前面にフレームが組まれる工法と違って圧迫感もありません。優れた工法ですが、施工中の対象住戸の住人の負担が大きいのです。6カ月間、バルコニー側がふさがれた状態で、コンクリートを斫ったり、アンカーを打ち込む騒音と振動の影響をもろに受けるのです。
施工者側も最大限の配慮をします。光が入るようにポリカネート版を使い、換気の小窓もつくります。室外機を足場に置いてエアコンも使えるようにします。
管理組合も、室内に居られないときに過ごせるように集会室に居間や仕事場を用意し、仮眠用のベッドも設置しました。個別の要望を聞き、できる限り対応したといいます。不自由な生活をカバーしてもらおうと工事期間中は修繕積立金を徴収しないこととしましたが、決して大きい金額ではありません。

























