鉄は一定の温度までは丈夫な素材ですが、約500℃を超えると一気に強度が低下します。9.11で崩壊した世界貿易センタービルは、突入した飛行機が鉄骨構造耐火被覆材を剥離させ、燃え上がった航空燃料が露出した鉄鋼構造を直接加熱したため、一気に強度が低下し、崩落のきっかけが発生しました。この「耐火被覆」に使われたのがアスベストです。日本でも1975年頃まで耐火材として、ボイラー周りや配管類の保護材として盛んに用いられました。一般住宅でも安価で性能の良いことから、屋根材や外壁材として大量に使用されました。中古マンションや中古オフィスビル、中古住宅の取り壊し工事において、アスベストの処理は現在でもネックになっています。
重い病気に
アスベストは「石綿」とも呼ばれる鉱物です。「綿」という言葉が示す通り、繊維状の鉱物で、耐熱性・耐薬品性・電気絶縁性といった優れた特性を持ちながらも安価であるため、工業分野や建築には大量に使われてきました。
























