ADRの現場から 不動産会社が知っておくべきトラブル解決ノウハウ 131 日本不動産仲裁機構 契約不適合責任に関するトラブル事例
住宅新報 2020年8月25日 号 8面
連載: ADRの現場から
20年4月より民法が改正され、瑕疵担保責任は契約不適合責任に名称が変更となりました。それに伴う内容面の変更では、例えば「瑕疵の範囲」について、(旧)瑕疵担保責任では隠れた瑕疵等であったのですが、(新)契約不適合責任においては、隠れた瑕疵であるかは関係なく契約履行時(引き渡し)までの瑕疵となりました。
改めて瑕疵とは、売買契約においてその目的物に何らかの欠陥・不具合があることで、その品質や性能が損なわれている状態を指します。契約不適合責任に関するトラブルは、不動産売買に関するトラブルとして主なものとなっており、例えば雨漏りやシロアリ、地中埋設物の存在や土壌汚染等があります。そして、契約不適合責任に関するトラブルを消費者から相談され、解決に導いた経緯があるのが埼玉県の不動産会社S社です。S社の事例を紹介します。
埼玉県内の築18年の戸建住宅を購入したA氏。購入から半年後、ベランダ表面部分に劣化が見られたため、防水のリフォームを業者に依頼したところ、ベランダ内部の腐食の可能性を指摘されました。調査をしたところ、内部が腐っていたため、売主B氏に瑕疵ではないかと確認したところ、取り合ってくれない状況。困り果てたA氏は、S社(ADRの調停人候補者在籍)に相談をし、その勧めによってB社を被申立人とするADRによってこのトラブルを解決することを選択しました。























