この地上において今 住まいが未来を語り始めた ◇6 住宅評論家 本多信博 不確実な未来への投資 〝一生に一度〟ではない住まい
住宅新報 2020年9月1日 号 11面

住まいは常に日々の暮らしを豊かに創造するための場所である。人生100年時代を迎え、賃貸か持ち家かにかかわらず様々なライフステージを支える住まいが求められている
ある農業経営者からの手紙――。
「近年は高温多湿で、雑草の伸びが半端ではありません。少しの期間で腰ぐらいの高さまで伸びてしまいます。見かねて、隣の畑の青年が、ラビットモアというゴーカートのような乗用の草刈り機を貸してくれました。雑草の中に突っ込んで、瞬く間に草を除去します。
新しい世界を知ってしまい、もう戻れません。農業規模、償却期間を考えてもコストパフォーマンスは明らかに合いませんが、就農年齢を85歳ぐらいまで延ばすことにして購入してしまいました。現在の体力を考えると、とても無理な年齢設定ですが、今の生活を継続するには、やむを得ない選択でした。

















