この地上において今 住まいが未来を語り始めた ◇17 住宅評論家 本多信博 コロナもいずれ収束する そのとき問われることは
住宅新報 2020年11月17日 号 15面

在宅時間が増え,住まいのあり方に関心が高まるということは、「そもそも住まいはなんのためにあるのか」という目的意識が目覚めたということである
いつかコロナが収束しても、コロナが気付かせてくれたことを忘れてはならない。 それは第一に、人間は住まいと地域を基盤に生活していること。第二に、家族が互いの心を思いやる場が住まいであること。第三に、互いの心を思いやるためにも、ワークライフバランスを取って心を豊かに保つことが重要だということ。
第一の点は在宅勤務によって在宅時間が増え、地域にもいや応なく目を向ける〝会社人間〟が増えたからだ。第二の点は少々意味深で、家族はなんのために一つ屋根の下に暮らしているのかという問題を現代社会はあまりにも放置し過ぎてきたということ。第三の点は、人間は肉体的にも精神的にもバランスを取ってこそ、「人としての道」を歩むことができるという哲学論でもある。

















