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スタンダード会員限定ADRの現場から 不動産会社が知っておくべきトラブル解決ノウハウ 148 年頭のご挨拶に代えて―改めてADRとは 日本不動産仲裁機構

住宅新報 2021年1月12日 号 9面

連載: ADRの現場から

資格・実務

 明けましておめでとうございます。2021(令和3)年が始まりました。現在、収束するどころか拡大の一途を辿る新型コロナウィルス蔓延の渦中ですが、私ども日本不動産仲裁機構は、不動産事業者や消費者の皆さまがコロナ禍に加えて不動産トラブルに見舞われることにないよう、仮に見舞われたとしても、その損失を最小限で抑えることのできるよう、引き続き啓蒙活動並びにADRの実施に取り組んでいきたいと思います。

 今回は、改めてADRについて、そのポイントを紹介します。裁判によらず、当事者同士の話し合いによってトラブルを解決するADR(裁判外紛争解決手続)は、「より当事者の求める形」でのトラブルの解決を図るためにつくられた制度です。その特徴であると共に通常の裁判との違いは、「当事者間の自由な意思と努力に基づいて紛争の解決を目指す」ということです。ADRでは、裁判に比べて、簡易・低廉・柔軟さをもったトラブル解決が可能になります。また、トラブルが発生した際には「覚悟を決めて裁判を起こす」もしくは「面倒ごとは嫌なので泣き寝入りをする」という二択の中間的な判断として「まずは話し合いによる解決を目指す」という選択肢を消費者がとることができるようになります。

 また、ADRは不動産・建築事業者にとってもメリットのある制度であると考えられています。例えば、売買契約に関する買主と売主のトラブルが発生した際など、裁判までは起こす気のない当事者は、取引の仲介を行った不動産事業者にクレームを入れるのが常であり、結果、不動産事業者はその対応によって様々なコストを失ってしまっていました。しかし、ここでADRという話し合いによる具体的な解決策を提案することができれば、無理なく、かつスムーズに、トラブルを解決の方向に向かわせることができます。

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