倉庫リノベーション ここがポイント! (10) 共用部の持つ可能性
住宅新報 2021年1月19日 号 8面
倉庫リノベーションというと専有部を作り込むイメージが強いですが、実は共用部というのも大きな可能性を秘めた空間です。もともと大空間が魅力の倉庫において、エントランスや廊下、屋上といった共用部をリノベーションすることで、他にはないユニークで特徴的な物件になり得るのです。オーナー主導で行うもの、テナントの要望で行うもの、どちらの場合もありますが、それぞれにメリットや面白さがあります。
オーナーにとって、共用部はテナント専有部に比べて面積が小さく、改修面積も限られるので投資コストを抑えることができます。しかしそのインパクトやバリューアップの効果は、専有部のリノベーションをしのぐと言えるでしょう。例えば家の顔という言葉どおり、エントランスはビルにとって顔、来館者の第一印象を決定づける部分です。「このビルに入っていると思われたい」。テナントさんは、私たちが想像する以上にビルの印象を気にします。ビルの立地や成り立ち、歴史からコンセプトを設定してリノベーションを行えば、コンセプトに共鳴するテナントの集客ができるメリットもあります。
屋上空間も有効活用できる空間です。グリーンのあるシェアラウンジを作るなどのリノベーションを行い、専有部だけではないオルタナティブな空間として開放することで、テナント満足度向上につながります。コストをかけないちょっとした改修でも、雰囲気はがらりと変わります。運用面での取り組みも必要ですが、「雰囲気を変える」以上の変化をもたらします。いずれも小さい改修面積、少ない投資で大きな効果が得られる、オーナー目線で言えば非常に投資効果の高いリノベーションと言えるでしょう。
























