昭和45~48年の高度成長期にはビルなどの建て替えや新築が多数発生しました。これに伴い、時間に追われたダンプカーやミキサー車などが交通法規を無視して爆走したことから、多くの事故を起こしました。また、工事による騒音・振動・日照阻害・採光阻害・通風悪化が発生して、周辺住民は行政による取り締まりを期待しましたが、このようなビル建築の激増は行政にも経験がなく、有効な法律も整備されていなかったため、社会問題化して数多くの訴訟が起こされました。しかし、次第に法整備が進み、斜線制限や容積率、建ぺい率、騒音規制などが制定され、日照権を調整するために制定された法律の一つに「日影(ひかげ)規制」があります。
日影規制は建築基準法に基づき、冬至日(12月22日ごろ)に、周辺敷地に一定の日照を確保するよう、建物の高さを制限する規制です。具体的には冬至日真太陽時の午前8時~午後4時まで(北海道は午前9時~午後3時まで)の間、一定時間以上続けて影を生じないようにする必要があります。真太陽時とは一般にいう中央標準時(東経135度兵庫県明石市の南中時刻を12時とする時刻法)で、時計の時刻とはズレが生じます。東京の南中時刻は明石市より約20分早くなります。
規制を受ける建物は建てる場所の「用途地域」と「高さ」から決められています。「第一種・第二種低層住居専用地域」は「軒の高さ7メートルを超える建物、または地階を除く階数が3階建ての建物」、それ以外の地域については「軒の高さが10メートルを超える建物」です。
























