ADRの現場から 不動産会社が知っておくべきトラブル解決ノウハウ 159 専門家の客観的な見解が聞ける 日本不動産仲裁機構
住宅新報 2021年3月30日 号 8面
連載: ADRの現場から
ADRは、第三者である調停人が話し合いに同席をし、専門家としての見解を聞かせてくれることもあるため、互いの主張や考え、価値観が食い違ってしまい、話し合いが平行線を辿ってしまっているようなトラブルの解決に最適です。今回も、日本不動産仲裁機構に寄せられた、トラブル相談事例を紹介します。
まずは、テナントビルを所有しているA氏です。以前、A氏はテナントの一画を不動産業者に貸しましたが、最近になって貸出区画の補修工事の内容について不動産業者と対立。A氏が合意解約を申し出たところ、相手も応じ、条件の交渉が始まったのですが、契約期間が3年あり、相手方は逸失利益として3年分の利益、約600万円を要求してきました。
一方、A氏は未修復の工事箇所について、原状回復費約300万円を要求。交渉の中で、A氏は要求を100万円まで減額しましたが、相手は当初の要求にこだわり、減額しようとしません。このままでは平行線をたどるだけなので、A氏は両者が納得するためには、第三者的立場の専門家の客観的な見解や、同様のトラブル解決事例が必要であると考えたため、ADR相談をすることにしました。






















