住宅産業研修財団と、工務店ネットワーク「優良工務店の会」が運営する大工志塾で塾長を務める。同塾は伝統的な木造建築の技術を次世代に伝えるため、座学、工務店修業、集合実技研修を軸に3年間で大工職人を育成するもの。技術を総体的に学べるが、「本来、修業は3年間で終わる話ではない。その先があり、将来的に宮大工や棟梁としてリーダーシップが取れる人に育ってほしい」と期待を述べる。
淺野塾長は1969年に日本大学生産工学部建築工学科を卒業。研究者の道に進み、1994年から2015年まで同学部の教授として教壇に立った。木造住宅との関わりでは「生まれ育った家には慶應4年(1868年)の棟札があった。5年に一度ぐらいは大工さんが来て柱を継ぎ足したりしていて、物心がついた頃から見ていた」と振り返る。また、清水一(しみず・はじめ)氏との出会いも大きい。清水氏は建築家、随筆家、俳人として著名な人物であり、1965年の学部創設時に教授として招かれた。「清水先生と行動を共にする中で目を開かされ、読む本や付き合う人も広がっていった」と述べる。
木造住宅にはサイクルがある。「現場の名工が設計者を育てる時代、名建築家が大工に教えていく時代がある。そろそろ(建築家に)育てられた大工が設計者に教える立場になる時期が来るのでは」と現状を説く。

























