「風が吹けば桶屋が儲かる」とは、一見関係ないものが、巡り巡って実は関係していることの喩えとして使われます。話としては、大風が吹けば土埃が立ち、盲人が増える→当時の盲人は三味線を生業(なりわい)とするので、三味線の需要が増える→三味線の胴には猫の皮が使われるため猫が減り、その結果鼠が増加する→増えた鼠は箱の類(桶など)をかじることから桶の需要が増大して桶屋が儲かる、ということです。現代で言えば「コロナが流行るとピンマイクが売れる」みたいなことでしょうか。コロナ禍以前にそんなことを言っても、文字通り「ピンと来なかった」かもしれませんが。
大工職から分化 この「桶屋」という職業は大工職から分化し、味噌醤油製造用の桶製造を生業とした「桶屋」すなわち「楢物師(ひものし)」や、同じく建具を扱う「戸障子師」や家具什器を専門とする「指物屋」が生まれました。
指物とは精巧な加工を施して木と木を組み合わせて作られた木工製品の総称です。木材は少なくとも半年以上、長いものでは10~20年もの間、天然乾燥させます。製材した板材を金物の釘を使わず、ノミや小刀、鉛筆ほどの太さの鉋(かんな)などを使って組手(ジョイント)を彫り込み、これを組み合わせて製品を組み立てます。完成した製品からはジョイントのディテールは見えず、隠れた所に技術を駆使するのが指物職人の技です。
























