ADRの現場から 不動産会社が知っておくべきトラブル解決ノウハウ 195 香辛料がトラブルの原因に 日本不動産仲裁機構
住宅新報 2022年1月4日 号 15面
連載: ADRの現場から
アパートやマンションといった集合住宅はもちろん、戸建て住宅においても隣人トラブルは多く発生しています。騒音に関するトラブルなどはよく耳にするところですが、臭いに関するトラブルも多く相談されています。今回は、臭いに関するトラブル相談事例を紹介します。
A氏がオーナーを務めるアパートには外国人の家族が住んでおり、入居中から毎日3度の食事に強い香辛料を使用していたため、他の複数の入居者からクレームを受けていました。退去後の原状回復では壁紙にニオイが浸み込んでいて、全面張り替えしなければならず、大変困ってしまいました。
当然、A氏は張り替え費用を外国人家族に支払ってもらいたいと思い、彼らの代理人に掛け合ったのですが、代理人からは「20年の民法改正に合わせて原状回復のガイドラインが見直されており、賃借人の日常生活の範囲内での経年劣化などは賃貸人の負担において修繕をすることになった」と言われました。つまりは外国人家族にとって料理で香辛料を使用するのは毎日の当たり前の習慣であるため、修繕費用を支払う必要はないと主張されてしまったのです。






















