久しぶりに、面白い建築用語についてお届けいたします。まずは「出角(ですみ)と入角(いりずみ)」です。出角とは建物の出っぱりであり、入角とは建物の凹んだ部分のことです。出角は分かりますが、出っ張ってもいないのに角という文字が使われているところが引っ掛かります。
次は「ケレン」です。よく「ケレン味がある」などと言いますが、「ケレン味」とは演劇用語として、大袈裟に演じたり、ごまかしを効かせた演出のことで「外連」と書きます。本来の意味は「偽物、邪道」といった意味合いに使われました。建築では塗料やセメント、コンクリート、モルタルの汚れを取り除くことで、コンクリート型枠に付着したコンクリートを掻き取る作業などを指します。また、鉄部の再塗装の際に浮き上がった古い塗装や錆をワイヤブラシやヘラなどで書き落とし作業もケレンと言います。ケレン作業を行わないと、塗装してもすぐに塗装が浮き上がってします。防錆効果が期待できません。
建築用語の「あさり」とは貝のことではなく、破風(はふ)など勾配が付いている部材同士を頂部で合わせることを意味します。例えば木造建築の最上部の横架材(おうかざい)である棟の上面は「へ」の字型に加工され屋根の垂木が納まりますが、これを「あさり」と言います。「へ」の字型の部分は「しのぎ」とも言います。「しのぎを削る」とは左右の勾配面が譲り合わないで、中心を取り合っている様子を指しています。
























