セキスイハイムやトヨタホームに代表されるユニット住宅の工法はモジュラーハウス、ユニット工法と呼ばれます。建物を複数の独立した「モジュール」や「ユニット」に分割して工場で生産し、それらを現場で組み合わせて建てる住宅です。ユニット工法は単に住宅の作り方を自動車のような流れ作業で生産する方法に変えただけでなく、在来工法も含め住宅施工のあり方を大きく変貌させました。それは「工場の現場化」が及ぼした「現場の工場化」です。
工業化住宅の全施工過程における工場での生産部分の比率を「工場生産化率」と言います。ユニット系の工場生産化率は85%を超えています。住宅において工場生産化率100%は現場への据え付け工事や基礎工事、外構工事を考えるとあり得ないわけですから、この85%超はできることは全て工場で行っている数字と言えます。一般工務店の工事における工場生産化率は、ある試算によると約70%程度になっているそうです。意外に高い数字と思われるかも知れません。これは昔と違い、住宅に多くの工業製品が使われているからです。
以前の木製建具は建具屋が現場に採寸に来て、全て「邸別」に造られたのですが、現在ではアルミサッシや内装建具など、全て工場で生産された完成品(コンポーネント)として現場に搬入されます。現場では開梱してネジで枠に取り付けるだけです。また、かつてはモルタルやタイルを使って造った浴室はユニットバスに置き換わっています。システムキッチンや外壁サイディング、フローリングなども全て工業製品です。あえて言えば現在の工務店の仕事は、そのほとんどが工業製品の組み付け作業(アセンブル)になっています。























