ひと 幸福格差を埋める政策を 麗澤大学教授 AI・ビジネス研究センター長 博士 ITストラテジスト 宗健 さん
住宅新報 2024年7月2日 号 2面
連載: ひと

「合計特殊出生率」が東京で0.99と1を割り込んだことに衝撃が走った。住宅・不動産業界にとっては需要減につながるだけに注目度も高い。ただ、「出生率が注目されるが、東京の子供の絶対数は少なくない。地方は出生率が東京よりも高いけれども子供の絶対数が減っており、東京のみが増加している。もっと言えば、出生率は東京を非難するために都合よく使われていると感じる」と手厳しい。宗氏が手掛ける調査を見ると、住み心地の良さで東京都は1位だ。「人は幸せになりたい、自分の可能性を試したいと思う。その意志の集合体が東京一極集中であり、それを強引に変えることは不可能とする。「若者が海外留学に興味がないと問題視し、日本から海外に出るのをOKとするのに地方から東京に出て挑戦することがNGでは矛盾する。地方創生に反対しないが目標設定がおかしい。定住人口の奪い合いでしかない」と強調する。国は一人ひとりがどう思っているのかを知ることが重要だ。
一方で人口減少は進む。遅々として成果を見せない政府肝煎りの地方創生はお題目化して危機感は募る。
では、どのような政策が必要なのか。田中角栄の日本列島改造論が全国の経済格差をなくして豊かに暮らすことだったことを踏まえ、「現代は幸福度格差を埋める政策に転じることが必要で、これがないと東京一極集中の解消を目指してもうまくいかないという確信が私にはある」とする。人が減って寂しくなって不便だけれども、幸せに暮らせている、そのような状況を創り出すのが地方創生なのではないかと訴える。
























