知って得する建物の豆知識 388 CLT 工期短縮やエコサイクルに貢献
住宅新報 2024年11月12日 号 7面
連載: 知って得する建物の豆知識
CLTはCross Laminated Timbe(クロス・ラミネイティッド・ティンバー)の略で、日本語では直交集成板と呼ばれています。木材の薄板(ラミナ)を、繊維の方向が直交するように何層にも重ねて接着剤で固めた、厚みのある大きな板のことです。日本では10年頃から検討や設計が始まりました。13年にはCLTのJAS制定、16年にはCLTの基準強度やCLTパネル工法の建築基準法関連告示が施行され、製材(無垢材)・集成材・LVL(単板積層材)と同じように、構造設計ができるようになりました。国内ではスギ、ヒノキ、カラマツ等を使ったCLTが製造されています。
特徴として、CLTは高い強度と剛性を持つことです。木材の繊維の方向が直交しているため、面内方向だけでなく、厚み方向にも高い強度と剛性を持ちます。また、木材本来の断熱性に加え、多層構造によって更に断熱性能が高く、冷暖房効率アップに寄与します。重量はコンクリートなどに比べて軽量なので、建物基礎にかかる負荷を軽減できます。木材の比重はコンクリートの5分の1であるため建物総重量は3分の1~2分の1に低減します。
組成的には木材の柔軟性とCLTの剛性が組み合わさり、地震時の振動を吸収し、建物の倒壊を防ぐ効果が期待できます。また、最大寸法は幅3メートル×長さ12メートルの大版パネルが製造できることと、繊維をを直交して重ねるため2方向への跳ね出し(バルコニーや庇など)が構成しやすい点もメリットです。生産は工場でパネルを製造する半プレハブ的な手法であるため、現場の作業時間を2分の1~3分の2短縮し、工期を短くすることができます。環境的には再生可能な木材を使用しており、CO2の吸収源となるため、エコサイクルに貢献します。

















