知って得する建物の豆知識 406 沖縄型建築の知恵 自然を敵とせず
住宅新報 2025年9月2日 号 9面
連載: 知って得する建物の豆知識
沖縄を訪れると、赤瓦の屋根や低く構えた住まいが目に飛び込みます。強い日差しと湿気、そして台風という厳しい自然環境の中で「沖縄型建築」という独特のスタイルをを育んできました。そこには自然を敵とせず共に生きるための知恵が凝縮されています。
まず象徴的なのが赤瓦の屋根です。本土の瓦より厚く焼かれた赤瓦は重さがあり、台風時の強風に耐える性能を持っています。屋根の棟や四隅に据えられる「シーサー」も忘れてはならない存在。魔除けであると同時に、家と自然をつなぐ守護神として、自然との共存を表す精神的なシンボルといえます。
また、家屋は開口部を大きく取り、縁側や「雨端(あまはじ)」と呼ばれる半屋外空間を設けることで風を巧みに取り込みます。冷房がない時代でも通風と日射調整によって快適な環境をつくり出してきました。石垣や「ヒンプン」と呼ばれる目隠しの壁も特徴的で、視線を遮るだけでなく、風を和らげる工夫が凝らされています。























