知って得する建物の豆知識 415 目地(めじ)の役割 単なる〝すき間〟にあらず
住宅新報 2026年2月3日 号 9面
連載: 知って得する建物の豆知識
建築の仕上げを注意深く見ていくと、外壁や床、タイル、コンクリートの表面など、様々な場所に細い「すき間」が設けられていることに気づきます。これが「目地(めじ)」です。目立たない存在ではありますが、目地は建物の耐久性や美観を左右する、非常に重要な役割を担っています。
目地の最大の目的は、建物に生じる「動き」を吸収することです。建築材料は、温度変化や湿度の影響によって膨張・収縮を繰り返します。また、地震や風圧、建物自体の荷重による微細な変形も避けられません。もし目地がなく材料同士を固定してしまうと、その力はひび割れや破損として現れてしまいます。目地は、こうした変形力を逃がすための「逃げ場」として機能しています。
もう一つの重要な目的は、防水性の確保です。特に外壁や屋上、浴室などでは、目地部分にシーリング材を充填することで、雨水や湿気の侵入を防ぎます。更に、仕上げの区切りとして意匠的な役割を果たす点も見逃せません。目地の幅や通し方によって、建物全体の印象が大きく変わることもあります。























