明海大学不動産学部 不動産の不思議 学生たちの視点と発見 第474回 マンションの稼ぐ力 少ない積立金で大規模修繕
住宅新報 2023年3月7日 号 4面
【学生の視点】
分譲マンションの価格高騰が続いている。不動産経済研究所が発表した2022年の新築マンションの1戸当たり平均価格は5121万円、1m2当たり単価は79.3万円で、価格、単価共に6年連続で最高値を更新した(参考資料1)。一方で維持修繕が不適切な〝限界マンション〟も発生し、新築、既存の両者でマンションの持続可能性が問われている。維持修繕が適切に行われない一因に、積立金の不足がある。2018年度の国土交通省調査では、計画上の修繕積立金額に比べて実際の積立額が不足するマンションが34.8%あり、不足の割合20%超が15.5%ある(参考資料2)。
建物の〝老い〟と居住者の〝老い〟が進行すると、積立金を増額することも、大規模修繕時に一時金を集めることも一層困難となる。2つの〝老い〟は更に進むことから、積立金が不足するマンションは問題が深刻化する可能性が高く、限界マンション予備軍といえる。積立金を適切に使うことはもちろんだが、少ない積立金で大規模修繕を可能にする、稼ぐ力が求められる。

























