国内銀の不動産業向け融資、1年で5兆円超増 海外投資家に「取得」需要
国内銀行の不動産業向け融資残高の伸びが勢いを増している。日本銀行の統計によると、2023年3月末の残高は22年3月末比5兆8000億円(6.3%)増の98兆2000億円。22年末からの増加幅は2兆5000億円を上回った。大規模金融緩和下の「緩和マネー」流入に加え、近年は海外投資家の不動産取得ニーズが市場を下支えする構図が続く。海外リスクが国内市況に広く波及する恐れがある。
異次元緩和導入前の13年3月末に約62兆円だった不動産業向け融資残高は10年間で36兆円膨らんだ。「マイナス金利」前の15年12月末に比べても30兆円超増えた。超低金利環境が長期化し、資金需要の根強い「不動産」に緩和マネーが流れ込んでいる。
海外勢の積極投資も旺盛な資金需要を生む要因だ。主要都市のオフィスビル収益率が米欧に比べて安定していることなどが投資意欲をかきたて、ここ3年(20~22年)は、海外投資家の不動産取得額は全体(約5兆円)の20~30%を占める。その割合は拡大基調で、物件取得ニーズを背景とした資金需要が融資残高を押し上げている。






















