信組、遺言代用信託で預金流出防ぐ 防止実績、26億円超に

信用組合業界で、遺言代用信託を活用して相続による預金流出を防いだ実績が積み上がってきた。全国信用協同組合連合会とオリックス銀行が2017年に共同開発した「しんくみ相続信託」の累計契約のうち、24年11月末までに相続による解約が33億7000万円(1334件)発生。その資金の約8割を占める26億5000万円(1034件)が、各信組の預金口座で受け取られていることがわかった。
全信組連の担当者は「他金融機関への資金流出の防止に加え、次世代との取引のきっかけにもなっている」と強調する。現在の契約件数は2万5000件を超え、残高は約600億円にまで増えており、地域金融機関の構造的な課題である相続預金流出の防止に今後も貢献する見通しだ。
同信託は41信組が取り扱っており、25年度からの導入に向けて調整中の信組も複数ある。申込金額は100万円以上500万円以下(100万円単位)。申込者は、信組を通じてオリックス銀と信託契約を結び、金銭を信託する。預金保険制度の対象で元本保証。中途解約が可能なほか、契約手数料は無料となっている。24年12月の予定配当率は年0.3%で、「一般的な1年ものの定期預金金利よりも高く設定されている」(オリックス銀)点も特徴だ。




















