CRE戦略 経営意識を刺激 遊休地を手放す動き活発化へ 急速に高まる資本効率ニーズ 不動産業界が存在感示す時
住宅新報 2024年2月20日 号 1面
CREとは企業が事業を継続するために使うすべての不動産を指し、経営資源の一つとして位置付けられるものだ。コロナ禍では、その直撃を受けて思うように収益を上げられずに本社ビルなどを手放した例は珍しくなかった。 東京商工リサーチの「上場企業不動産売却」調査によれば、2022年度に東証上場の3803社のうち、国内不動産の売却を開示したのは114社と前の年度の87社に比べて27社増えて年度で15年ぶりに100社を超えた。これからも収益を生まない遊休施設や遊休地を手放さざるを得ない状況が続くが、コロナ禍の影響を引きずった現象ではない。企業価値を高めるための手段だ。遊休不動産を放置していたために、モノ言う株主や外国人投資家が放っておかず、企業買収の憂き目に遭う可能性もある。不動産を有効に使っていないためにM&Aの対象になりかねない。緊張感をもってガバナンスを発揮して資産効率を考えていくことが求められている。
会計制度上、不動産を有効に活用していないと減損対象にもなってしまう。地価の下落による減損は今の不動産市況では考えづらいが、地方など立地条件が劣る不動産はその限りではない。資産価値をはじく際に使用価値の計算も含まれるため、保有する土地に価値があるにもかかわらず活用していなければ、地価が下がっていなくても減損対象になりえる。
CREソリューションを提供するククレブ・アドバイザーズ(東京都千代田区)の宮寺之裕代表取締役社長は、「最近の傾向として東証の要請によるPBR(株価純資産倍率)1倍割れの解消が挙げられる。PBRをキーワードに企業が資本効率を上げるための手段の一つとして活用できていない不動産を換金して本業や他の投資に振り向ける流れが出来ている」と述べ、ROE(自己資本利益率)を意識した会社経営が強くなり始めていると実感する。
















