不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編255 競売で自殺・他殺・変死はどのように扱われる?
住宅新報 2026年4月7日 号 11面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解

Q.前回は、競売物件を取得するときの注意点として、民法568条(4)の規定(競売における担保責任不適用の規定)を裁判所がどう判断しているか聞きましたが、「自殺物件」については、どちらかといえば担保責任を認めているように思えましたが。
A.そうではありません。確かに、紹介した事例の多くは、その競売物件である建物の中あるいは軒先などでの自殺というケースでしたから、売却許可の取消しが多くなっていたのですが、同じような建物の敷地内の自殺であっても、その痕跡がないようなケースにおいては、自殺が競売手続に影響を与えるものではないとした事例もありますので、注意が必要です(東京高決平成8年8月7日)。
Q.そうすると、同じ自殺であっても、建物の敷地外であるとか、病死(変死)のような場合には、債務者(所有者)に責任追及ができるということですか。















