紙上ブログ 不動産屋の独り言 864 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 対照的な入居者2人 同じ「困った」でも
住宅新報 2026年8月25日 号 6面

当社管理物件に心の病で生活保護を受けている若い2人の女性がいる。物件は別々。その2人は性格や考え方が対照的だ。Mさんは、本来飼育が認められないペットと暮らしていて、たまに「お風呂の排水が詰まり気味なので見てもらえませんか」や「換気扇が回らない」と連絡してくる。そのたびに家まで丁寧な態度で業者を行かせるようにしていて、先日も「迅速に対応して頂きありがとうございます。私なんかのためにご面倒をお掛けして申し訳ありません」と礼を言う。「私なんかのために」なんてことはない。それが私の仕事だから、困ったことがあれば遠慮なく言ってくれて構わない。
管理側も困惑
一方、別の市で生活保護を受けているTさん。やはり本来はペットの飼育は認められていないが、保護を受けた時点でペットがいたので2階の部屋にペットと暮らし始めた。その後、下の部屋にやはり生活保護の男性が入居した際、夜中に大きな音を出したり窓を開けてタバコを吸ったりしていて私にクレームが入った。「あれでは窓を開けられません。そちらから注意してください」とのこと。担当のケースワーカーと相談して注意をしたが、素直に言うことを聞くような人物ではない。それで当方も困り果てていると、「それを何とかするのがオタクの仕事でしょう」と言う。更に「飼っていた鳥は下の人のタバコのニコチンのせいで死んだ。今飼っている猫も死んでしまうかもしれない。どうしてくれるんですか」と責める。そんなことを言われても、ペットの死亡とニコチンの因果関係など証明できない。



















