不動産学の魅力 岩手・一戸町での〝人起点〟の不動産活用 「箱」ではなく「人」から始まる地域づくり 明海大学 不動産学部 第113回
住宅新報 2026年8月25日 号 7面

私は「不動産と社会の課題演習」の授業を通じて、岩手県一戸町での空き家活用や地域活性化について学んでいる。一戸町は岩手県北部に位置し、世界文化遺産である御所野遺跡や豊かな自然環境など、多くの魅力を持つ地域である。一方で、人口減少や高齢化が進み、空き家・空き店舗の増加や地域の担い手不足といった課題も抱えている。
実際に一戸町を訪れた際、特に印象に残ったのは御所野遺跡と萬代舘である。御所野遺跡はゴールデンウィーク中の訪問だったにもかかわらず、観光客の姿は想像より少なかった。世界遺産という大きな魅力があっても、それだけで人が集まるわけではないことを実感した。
一方で、萬代舘では異なる発見があった。萬代舘は100年以上の歴史を持つ映画館であり、館内では1956年製の映写機が現在も使われている。私は当初、地域活性化とは新しい施設や事業をつくることだと考えていた。しかし、萬代舘を見学したことで、古い建物や設備であっても使われ続けることで、地域の魅力や文化が受け継がれると感じた。



















