「梁上(りょうじょう)の君子」 松岡英雄 新住まいのことわざ(104)
住宅新報 2012年2月21日 号 22面
連載: 新住まいの「ことわざ」
盗人、泥棒のこと。転じて、ねずみの称。中国、後漢の陳寔(ちんしょく)が梁(はり)の上にひそむ泥棒を見て、悪い習慣が身につくと、あの梁の上の君子のようになるのだと子供に言って聞かせたという故事から。「梁」は、柱と柱の上に横に渡して小屋組みを受ける横木。昔の家は天井が張られてないので、むき出しに見えた。それにしても、なんとなくユーモラスな言葉だ。
江戸末期の怪盗・鼠(ねずみ)小僧は武家屋敷専門に忍び入り、庶民には迷惑をかけなかったので、人気があったことになっているが、一体、江戸の親たちは、次郎吉さんのことをどのように子供たちに教えていたのだろうか。
それでは、『鼠の嫁入り』という昔話を。鼠の夫婦がその娘に天下一の婿をとろうとして、太陽がこの世で一番だと思い申し出た。すると太陽は、雲に出合うと照らせないから雲がよいという。そこで雲に申し出ると、雲は風に吹き飛ばされるから風がよいという。だが風は築地(ついじ)にあえば無力だという。そこで築地に頼むと、鼠に穴を掘られてかなわないといったので、結局、鼠が一番だと知って、同じ仲間の鼠を選んだという。























