松岡英雄新住まいの「ことわざ」(112) 風、破窓(はそう)を射て灯火(ともしび)滅し易し
住宅新報 2012年4月17日 号 12面
連載: 新住まいの「ことわざ」
今の電車は窓が開けられないものが多いが、昔の電車は窓を開けることができた。冷房の設備がない時代だったからそれが当たり前だった。窓から入る風は心地良かったが、時には悪戯をすることもあった。
あれは小学校の低学年だった。母と一緒に汽車に乗っていた時、買ってもらったばかりの野球帽を窓際のテーブルに置いた途端、風がさらっていってしまった。不注意だった。あの時の悔しさはいつまでも心に残った。
表題の言葉は、風が窓の破れから入って、灯火が消えやすいという意から、貧しい生活、わび住まいをいう























