〝迫る?〟東海地震 静岡・不動産市況に異変 沿岸地価下落 高台移転の需要増加
住宅新報 2012年7月10日 号 1面

=静岡・遠州灘
静岡県の不動産市場に波風が立っている。『東海・東南海・南海』の3連動地震の可能性が指摘されているためだ。全35市町村のうち21市町村が沿岸部に位置する同県では、東日本大震災後の政府方針にならい、被害想定の見直しを進めている。一方、住民の間では居住地域に対する不安が広がり、海から離れた高台への移転を計画する動きも。やや混乱気味となった静岡県の不動産市況だが、その中に地震大国・日本の取り組むべき課題が浮かび上がってくる。 (4面に関連記事)
「海側の物件がまったく動かない」。浜松市を中心に店舗展開する不動産会社の仲介担当者は、海に近い地域の購入需要が震災以降、落ち込み続けている現状を説明する。接客時に頻繁に登場するキーワードは「新幹線」。海岸線から3~9キロほど離れた陸地を東西に走る東海道新幹線を1つの指標として、市内ではこれより北側を〝安全地帯〟とみなす風潮があるという。
複数の事業者の話では、北側の高台に位置する一部エリアで新築建売住宅の売れ行きが好調の様子。特に、ここ2~3年で供給が増えた2000万円台のローコスト住宅の堅調ぶりを指摘する声が聞かれた。しかし、そうした動きが拡大する兆しはない。前述の仲介業者も、「新築・中古を問わず価格が上昇しているという話は聞かない」と話す。























