最近の設計案件ではアイランドキッチンが当たり前です。施主の奥様にメリットやデメリットを説明してもアイランドキッチンありきで、聞く耳を持っていません。
戦後のキッチンの歴史を見ると、まず文化住宅と呼ばれる長屋式の集合住宅が建てられ、台所にはガス台と蛇口の付いた流しが設置され、脇には氷式の冷蔵庫が鎮座していました。その後、住宅不足を補うため公団住宅が大量に建設されましたが、ここでは「寝食分離」が唱えられ、食の独立性が初めて確保されました。具体的には茶の間、居間の一部に三点式(ガス台・調理台・流し)のキッチンセットが設けられたのです。
長らくこの三点式の時代が続きましたが、高度成長期に入ると三点セットの欠点である天板の隙間をなくしたシステムキッチンが台頭。ハウスメーカーは販促アイテムとして最適なシステムキッチンを導入し、奥様方の憧れをあおるような広告を大量に発信しました。
























