車などで物件の案内をするときに、ちょっとした建築の話題がこなせると、顧客の信頼度が大きく上がります。一般の顧客が購入する土地や建物は非常に高額な買い物です。不安が先行し、営業担当者の人となりには非常にセンシティブになっています。業務的な内容はもちろんですが、建築や土地についての知識の深さは信頼感の醸成に不可欠です。今回は日本の近代建築を造り上げた辰野金吾、前川國男、丹下健三の三大巨匠についてです。
辰野金吾(1854~1919)は現在の佐賀県唐津に生まれました。活躍の時期は明治時代から大正時代にかけてで「日本近代建築の父」とも称されます。
辰野は17歳の時に高橋是清が教師をしていた藩の英語学校に入学しますが、明治5年に高橋是清が帰京すると辰野もそれにならって上京しました。20歳になると工部省工学寮第1回入学試験に合格、折良く来日していたジョサイア・コンドルにデザイン教育を受けました。首席で工学寮を卒業し、褒美として英国に留学した辰野は学業の傍らロンドンの建築事務所でも学び、帰国してからは建築事務所を開設して日本銀行本店、東京駅(中央停車場)などを手掛けました。辰野の設計はヴィクトリアン・ゴシックの様式性と日本の技術を融合させた手法で、重厚な中にも和の伝統が盛り込まれているのが特徴です。
























