住宅用の構造材としては木材が主流であり、大型建築物にも木材が使われるようになってきましたが、中高層建築物では鋼材が構造材の主流です。鋼材は工業製品であるため木材のようなバラつきはなく、品質が安定しています。また、価格も比較的安価ですが、重量・加工性・耐火性にデメリットがあります。
一言で「鉄鋼」と言いますが、鉄と鋼は性質が異なります。いわゆる鉄材は鉄鉱石をコークス、石灰石、石炭を溶鉱炉で混ぜ溶かすことで得られます。溶鉱炉から流れ出て固まった鉄は「銑鉄(せんてつ)」と呼ばれ、これを材料として鋼や鋳物が造られます。銑鉄は元素Feの他に微量の炭素、珪素、マンガン、リン、硫黄を含んでいますが鉄の性質を大きく変えるのが炭素含有量です。一般的に炭素を1.7%以上含有しているものを銑鉄、1.7%未満のものを鋼と言います。
80年頃までは定型の鉄骨材が多く使われていましたが、それ以降は構造設計の最適化が進行し、鉄骨材も性能の強化が進みました。例えば高層建築物が多く建てられるようになり、大スパンと高層化という構造ニーズに応えたのが「高張力鋼」です。
























