1メートルの長さとは、およそ3分の1億秒の間に光が真空中を進む距離とされています。83年に新しい国際単位が決められる前は、赤道から北極点までの距離の1千万分の1が1メートルと制定されていました。
ヨーロッパでルネッサンスを経て近代化が始まり、産業が興ると共通の単位というものが非常に重要になりました。フランスでは近代化以前は長さを示す単位が800種類近くも存在しており、それこそ隣村に行くと単位が異なるという有様でした。統一された長さや重さの基準がない限り工業化が進まないのは自明です。そこでフランス政府は「世界共通の単位を」という考えからタレーランという外交官を起用して1790年に議会へ発議を行い、国際単位制定へ動き出しました。これを受けたフランス科学アカデミーはボルダやラグランジェなどによる委員会を設立し、委員会は長さの基準単位は「地球の赤道から極までの長さの1千万分の1」、重さの基準単位は「最大密度の温度において一定容量を満たす水」としました。
距離の測定には三角測量を用い数百もの丘や山の頂点に指標を設け、正確な角度を得ることによって距離を測定しています。当時、既に地球の扁平率は判明していたので、測量点両端の緯度と経度、距離が分かれば「赤道から極」までの距離は計算でき、その1千万分の1の長さを求めることができます。こうして1799年にフランス議会へ統一単位系として長さについてメートル及びキロメートルと、倍量としてミリメートル、マイクロメートルが提出されました。
























