一般財団法人日本不動産研究所(39) 全国市街地の変遷 ――昭和の記憶から次代へ 青森市・青函連絡船廃止から30年の節目 〝コンパクトシティの挫折〟から脱却へ 駅前庁舎、訪日外国人に活路
住宅新報 2018年2月20日 号 20面
連載: 全国市街地の変遷
本州の玄関口として
青森市は青森県のほぼ中央に位置する県庁所在地で、人口約28万人の県内最大の都市である。北海道交易で栄えた港町であり、青函連絡船が就航することで、本州の玄関口として長らく栄えてきた。しかし88年の青函トンネル開通に伴い、青函連絡船は廃止された。今年は青函トンネル開通と青函連絡船の廃止から、ちょうど30年の節目にあたる。
中心市街地は青森駅東側であり、青森駅正面から走る新町通り沿いを中心に繁華街が広がっている。青函連絡船の全盛期には年間約500万人の乗客を運び、青森で船に乗り換える多くの旅客によって中心市街地は賑(にぎ)わいをみせ、欠航時は船を待つ旅客でさらに賑わった。しかし、青函連絡船が廃止され、北海道への移動が青函トンネルを利用する鉄道での直通運行になったことで青森駅で降りる旅客は減少していく。また昭和末期は全国的に商業施設の郊外化が進んだ時代でもあり、駐車スペースが限定される中心市街地は敬遠されるようになり、郊外の大型商業施設に顧客が流出していく。
























