鑑定士協連レター 「不動産鑑定契約のあり方(受任者選定方式等) に関する基本的見解」の公表について 適切な活用への願いと意識啓発も
住宅新報 2018年8月14日 号 9面
連載: 不動産鑑定士レター

宮達隆行氏
今年5月、公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会(以下、連合会)は「不動産鑑定契約のあり方(受任者選定方式等)に関する基本的見解」(基本的見解)を取りまとめ、過日公表した。プロジェクトチーム(PT)の一員として取りまとめに関わった立場から、背景、趣旨の補足をこの欄を借りてご説明したい。 (連合会業務委員長、宮達隆行)
「不動産鑑定業務の受任者選定方式に、価格(報酬)に重点を置いた選定はなじまない。」
不動産鑑定評価への正しい理解なく、適切な活用はあり得ない。当たり前なことであるが故に連合会はこれまで敢えて声高に主張することは控えてきた。制度発足当初は、不動産の鑑定評価が狭い範囲の当事者間の調整、問題解決に使われていた時代でもあった。当時の鑑定評価の利用者は鑑定評価の良き理解者でもあったのだ。
しかし社会が変化し、情報も多様化し、社会の監視の目が強まった。また鑑定評価の活用の幅が広がって、鑑定評価の依頼者のみならずその背後にいる利用者の利害にまで影響が及ぶ制度へ進化した。もちろんそれは、本来の鑑定評価のあるべき立場であるに他ならない。


























