地方出身の学生や留学生に安い住宅を提供したいという思いからスタートした空き家利活用事業。当初は、大学単独で進めたが、空き家を寄宿舎のシェアハウスに活用するには耐震改修や準耐火構造が必要であり、加えて家具家電などの費用負担の壁に当たった。公立大学の性質上、予算化が難しい状況だった。
16年当時は、熊本地震で大学の学生寮が倒壊し、学生に犠牲者が出ていた。「親御さんから学生を預かる以上は、安価であること以上に安全性を考慮しないといけない」と思い、また事業の継続には不動産の専門家による運営協力が必要と考え、パイプはなかったが京浜急行電鉄本社を訪問し、事業パートナーを依頼した。結果、14年締結の「環境未来都市 横浜〝かなざわ八携協定〟」に基づき、横浜市金沢区も加わり、産官学による「ヨコイチ空き家利活用プロジェクト」へと発展した。「空き家利活用は、大学単独では難しい。地域との連携も民間企業の力も必要。産官学で取り組み、学生が社会の中で学んでいくことが重要だ」と話す。
今月、対象を郊外住宅地に広げ、空き家を活用した新たな郊外住宅地のまちづくりを検討する「はまっこ郊外暮らし検討会」(3面参照)を立ち上げた。「働く女性が増え、通勤に時間がかかる郊外で住むのが厳しくなった。誰もが都心に出て働くのではなく、働き方、暮らし方を変えていかないと、一気に郊外が衰退してしまう。難しいがやらないといけない」。
























