残したい情景~文化的歴史的所産を巡る~ 第38回 鳥取県 日野町 一般財団法人 日本不動産研究所 「たたら製鉄」が礎の根雨地区 癒やされる情景を後世に
住宅新報 2020年2月4日 号 12面
鳥取県南西部に位置する日野町は、昭和34年の人口約9000人をピークに減少し、現在は約3000人である。少子・高齢化、過疎化が進行する林業中心の山間部の町で、根雨地区は、官公署その他店舗の集積する日野町の中心部である。
鉄山地として繁栄 根雨地区は出雲街道の宿場町として栄えたが、町の礎となったのは「たたら製鉄」である。中国山地のたたら製鉄は島根県出雲南部で盛んであったが、鳥取県でも日野川流域が鉄山地として栄え、700年前から鉄が生産されていた。
江戸時代に需要が高まり、1779年、根雨の豪商、近藤家が製鉄事業に乗り出した。明治7年には中国地方の鉄の生産は全国の96%であったが、近藤家は日野郡内に61カ所の鉄山と78カ所の製鉄工場を経営していた。























