幸福論的 『住宅論』 住宅評論家 本多 信博 92/100 住まいってなんだ? 宇宙の果てを知る空間
住宅新報 2020年5月19日 号 11面
連載: 幸福論的「住宅論」

なぜか分からないが、そこに身を置くと心が落ち着き、気分が和らぐ場所―そういうスピリチュアルな要素が住まいには必要だ(BESSスクエアのモデルハウスにて)
外出自粛が長期化することで、住まいのあり方を見直す機運が高まっている。在宅勤務が増えたり、家の中で楽しく過ごす方法が注目されたりする中で、これまであまり意識しなかった「住まいってなんだ」と考える人が増えてきたのだと思う。しかし、その問いはあまりにも漠然としていて、とっかかりがない。
自分の居場所
そこで、住まいを「自分の家」ではなく、「自分の居場所」と考えてみる。つまり、一人でいても、心が落ち着き、気分が和らぐ場所である。今回、コロナ感染防止対策で日本中の人が言わば〝自宅蟄居〟を余儀なくされたが、一日中外に出ないことがいかに苦痛であるかを思い知らされた人が多かったようだ。ややうがった見方をすれば、それは多くの人にとって自分の家が〝自分の居場所〟とはなっていないことの証(あかし)ではないだろうか。























