幸福論的 『住宅論』 住宅評論家 本多 信博 95/100 来たるべき社会像 「幸福とは何か」が、答えを導く
住宅新報 2020年6月9日 号 13面
連載: 幸福論的「住宅論」

今や人類の働き過ぎが社会の進歩を遅らせている可能性がある。ゆとりや、バランスを求める気持ちが創造性を編みだし、人間社会をより豊かなものにしていくのではないか
今や誰もが東京一極集中に疑問を持ち始めた。東京が日本経済を支えているのは確かだとしても、「二度とあの満員電車には乗りたくない」というのが大半の人の本音だろう。社会的ディスタンスどころか、まるで家畜か荷物のように押し込められるあの〝痛勤電車〟が再び〝なつかしい日常〟として戻ってくることは想像したくない。
先を見通す指標
アメリカのノーベル経済学賞受賞者ジョセフ・ユージン・スティグリッツ教授は、コロナが新しい社会の到来を早める可能性があるという。新しい社会とは、今までの社会よりも、より多くの人が幸せになれる社会のことだ。そうでなければ意味がない。 今や、どう見ても資本主義が行き着く先は激しい〝格差社会〟であることが予感される。つまり先へ行けば行くほど多くの人が不幸になり、ほんの一部の人だけが富を手にする社会である。























