この地上において今 住まいが未来を語り始めた ◇13 住宅評論家 本多信博 〝気付き〟の哲学 理性と論理に埋もれる未来
住宅新報 2020年10月20日 号 19面

最近、住まいの宿泊体験を兼ねた貸し切りVILLAが増えている。単なるアウトドアライフではなく、家の中に上質な暖炉を備えるなど感性豊かなリビングライフが人気を集めている(写真は「GREEN・SEED・軽井沢」)
テレビで野生動物の生態を
見ると感動する。彼らの動きは、〝気配〟を察知し、瞬時に反応する本能の連続である。敵はいないか、獲物はどこか、水場はあるか、そして仲間や家族と離れてしまっていないか――。
動物園の動物には、そうした緊張感がまったく見られない。どちらが動物らしいかといえば、もちろん前者である。人間もはるか昔、野生動物の一種だった頃はそうした気配の察知と、本能がなせる〝気付き〟の連続のごとき動きをしていたに違いない。それに対して現代の我々は、もしかしたら〝動物園〟という檻の中か。























