今回は久しぶりに建築にまつわる諺(ことわざ)や警句についてお届けします。
劇場や舞台が完成して、最初の興行を「こけら落とし」と言います。「こけら」とは木っ端やカンナ屑のことで、屋根に溜まっている「こけら」を最後に払い落として建物が完成とすることから転じて、最初の興行を「こけら落とし」と呼ぶようになりました。しかし、「こけら落とし」に失敗すると「沽券にかかわる」と言います。沽券とは江戸時代の土地、家屋などを売買する際に、売主から買主に与える売り渡し証文、「町屋敷売買証文」を指しました。これは税金を納める町屋敷の所有者を意味しており、面目がつぶれるようなことを招来すると「沽券にかかわる」と言ったのです。
まあ、そういう事態になるのは、誰か「ボンクラ」が間に入っていたのかもしれません。「ボンクラ」とは、お盆の頃に蔵の漆喰を塗っても乾きが悪いことから「役に立たないやつ」のことをボンクラと呼んだという説と、漢字で書くと「盆暗」となることから、「盆」は「賭博場」のことを意味し、「暗」は勝負に負けることを指し、賭け事で負けてばかりの人を「ボンクラ」と呼ぶようになったという説があります。
























