首都圏新築分譲マンション市場の行方 価値観の多様化に着目 「年内は堅調、3万戸台か」
住宅新報 2021年3月2日 号 1面

21年の首都圏新築分譲マンション市場は、低金利の下、住宅ローン減税の延長・拡充、グリーン住宅ポイントなど政府の住宅取得支援策が打ち出されたことから、比較的堅調に推移するとの見方が優勢だ。ただ、この先、人口減少は加速する。中長期視点からマンション市場の活路を探る。 (井川弘子)
マンションコンサルティングのトータルブレインの杉原禎之取締役副社長執行役員によると、「今年も前半中心に、新型コロナウイルスの影響は大きいと思われる。販売戸数は3万戸前後と考えられる。今後コロナが落ち着いてきても価格の高止まりで、当面は3万戸程度の供給が巡航速度となるのではないか」と話す。価格高止まりの理由については、「コロナ禍にもかかわらず、土地は潤沢な投資マネーを背景に上昇を続けている。コロナ禍で所得が減少局面であるにもかかわらず、都心ではハイグレード商品があふれ、郊外でも価格が上昇し始めている。これまでの常識にとらわれない新しい発想が必要になりそう」とも語る。
工業市場研究所の美濃部康之専務取締役は次のように語る。
「現在は低金利、金融緩和策に加え、コロナ禍におけるニューノーマル対応による新たな需要増と新規供給減が相まって、投資家・富裕層向け都心高額物件だけでなく、一次取得ファミリー層向け郊外物件でも好調現場が多く見られる」と指摘。21年も史上最低の住宅ローン金利や金融緩和策が継続し、緊急事態宣言解除後はGDP上昇や株価高騰も想定されることから、当面は好調な市場が見込めると予測。首都圏の供給戸数は年間3万戸台で推移していくと見る。コロナ禍によってライフスタイルや住まい方が変化したことに伴い、新たな商品ニーズが創出されたことが、21 年以降も極端な供給減少にならないと考える理由だ。「リノベーション市場も含め、当面は低金利と新たな商品ニーズが市場を下支えするのではないか」と語る。


























