不動産現場での意外な誤解 売買編155 「相続土地国庫帰属法」の目的と内容は?
住宅新報 2021年8月24日 号 11面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解
Q 所有者不明土地に関し、土地の所有権を放棄できる「相続土地国庫帰属法」について伺います。
A この法律の目的は、前回にも申し上げた通り、所有者不明土地の「発生予防」であり、「相続等により取得した土地」に限って、その所有権の放棄を認めるものです(同法1条)。したがって、それ以外の土地については、所有権を放棄することはできません。そして、この場合の「相続等」というのは、「相続人に対する遺贈を含む」ということですから(同法1条)、例えば、過去に原野商法で買わされた山林・原野の所有権を放棄したいと言っても、その土地の所有権が、いったんは「相続または遺贈」によって相続人に移転しない限り、放棄することができないということです。
その際に注意しなければならないことは、相続は、通常複数の相続人によって共同相続されますので、その土地は「共有」ということになり、その場合は共有者全員がその持分を放棄しなければならないということです。そして、その共有持分を取得した第三者がいる場合には、その第三者と共同で共有者全員がその持分を放棄しなければなりません(同法2条(1)(2))。























