不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編171 老朽建物の修繕義務はどのように判断される?
住宅新報 2022年8月16日 号 11面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解
Q 以前に掲載された〔賃貸借編第158回〕の記述の中に宅地建物取引業者が古い建物の賃貸借を仲介する場合の注意点として、建物の修繕義務に関する基本的な考え方は、「修繕をしなければ、建物を用法に従って使用することができない状態になった場合」に貸主に修繕義務が生じるということが書いてありました。その点について、もう少し詳しく知りたいのですが。
A 要は、仲介する建物自体が古いために、その建物に多少の汚損、破損があったとしても、その使用収益に差し支えないものであれば、貸主にはそれを修繕する義務はないということです(東京地判平成25年2月25日)。なぜならば、そのような多少の汚損・破損があることは、賃貸借契約の締結時に賃料合意をする際に借主が理解していると考えられるからです。
Q ということは、例えば、借主が後から他の場所に同じような汚損・破損の存在を発見したとしても、同じだということになりますね。























