新春インタビュー 対談・三井住友信託銀行 高橋温名誉顧問×不動産証券化協会・フェロー 田邉信之 地域が持つ潜在力に期待 「地域創生と金融」資源循環型社会へ 資金需要の創出が重要に 環境保全と収益性を両立
住宅新報 2023年1月3日 号 9面
田邉 人や機能を大都市圏に集中させる方が効率的であるという意見もありますが、中長期的には地域の活力を生かすことが、日本経済の成長や多様なビジネスチャンスをもたらすように考えます。地域創生を意義ある形で進めるには、どのような視点が必要でしょうか。
高橋 地域の潜在力を引き出して、それを活用していくというスタンスが大切だ。そのためには、地域を熟知する県や市町村などの基礎自治体が推進主体となる必要がある。国は全体を統括する機能を担う。
現在は、過去のマイナス要因が将来のプラス要因に転じることが起こり得る時代であり、地域創生にとって千載一遇のチャンスともいえる。たとえば、かつて人口の多さはアジア的停滞のマイナス要因と考えられてきた。しかし今や、人口ボーナスといわれるように、むしろアジアを成長センターへと導いている。また、経済的指標や既存の価値観がすべてではなく、幸福度や暮しやすさ、安心・安全といった多面的な視点から、その地域の現状と潜在力を再評価し、新たな価値観を打ち立てるべき時代を迎えている。だが、そのチャンスを生かすためには、基礎自治体がその地域の理想の姿を掲げて、国から独立するくらいの気概で、地域創生に取り組んでいく必要がある。























