広がる物流不動産ビジネス イーソーコ総合研究所 代表取締役 出村亜希子 業界横断で倉庫に可能性 第1回 らせん的発展「個人」が鍵
住宅新報 2023年4月18日 号 5面

今回からは物流不動産ビジネスの広がりと可能性について、連載させていただきます。先日、「NHKスペシャル『ジャパン・リバイバル〝安い30年〟脱却への道』」という番組の取材を受けました。長年物価や賃金が上がらず、円安も重なり、世界から「安い」と言われるようになった日本経済の今を取材し、原因と浮上のきっかけを探る内容です。その中で、私たちが管理している「ジュリアナ東京」の跡地が、30年前の日本経済の熱狂とエネルギーの象徴として紹介されました。元倉庫の建物なのですが、現在は内装をリノベーションしてクリエイティブ企業やベンチャー企業に利用され、また新たな輝きを放っています。
かつて戦後復興から奇跡のような高度経済成長を遂げ「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と称賛された日本的経営は、バブル崩壊後いまだに浮上できず、国際競争力も低下の一途をたどっています。逆に、日本的経営のしがらみや因習によって、リスクを取った挑戦が難しくなり、機会損失を招いているのです。番組は、日本が他国と比較して人材に投資してこなかった点を指摘していました。こうした状況にも手を打てずにずるずると現状を続け、気付けばすっかり手遅れ。現代の日本はさながら「ゆでガエル状態」です。私たちは、どこに打開策を見いだせばよいのでしょうか。
物流業も不動産業・建築業も成熟産業で、成長は頭打ち。多くの課題に直面しています。例えば、物流業では、時間外労働の上限制限が施行される「2024年問題」がいよいよ待ったなし。従来の多重下請け構造もあり、労働生産性の向上が喫緊の課題です。低賃金では人材が集まりません。特に若い人材が入ってこないことは、業界の将来に関わります。























