不動産取引現場での意外な誤解 売買編194 他人物売買での仕入の契約は履行の着手か?
住宅新報 2023年6月6日 号 11面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解

Q.私達宅建業者は、種々のユーザーから用地の取得を委託されることがありますが、条件によっては用地取得の目処が立った段階で委託者と売買契約(転売契約)を締結することがあります。いわゆる他人物売買契約です(民法561条)。ところが、その後に委託者から、他人物売買契約を手付放棄により解除すると通告されたら、その解除通告を甘受しなければならないのでしょうか。
A.貴社の土地所有者との間の仕入れ契約がどの程度まで進んでいるかによると思います。たとえば、土地所有者との間で既に売買契約が締結され、その土地の所有権移転登記を受けているといった状況にあれば、その仕入れのための契約が「履行の着手」に当たることは間違いないでしょう(最判昭和40年11月24日)。したがって、その場合は、貴社は委託者に対し、手付解除の無効を主張し、契約どおりの履行を求めることができると思います。
Q.その最高裁の判断の中では、その仕入れのための売買契約の締結や所有権の移転登記についてどのように言っているのですか。























