昭和100年 戦後80年 節目 住宅・不動産業界 (5)注文住宅の変遷 時代の需要支える工業化
住宅新報 2025年6月3日 号 1面

戦後まもない1950年に住宅の規格緩和を始めとする建築基準法の大幅な改正によって、住宅供給体制の整備が進み、大手住宅メーカーの創業が相次いだ。ベビーブームで急激に家族数が増え、住宅需要が増大する中、戸建て注文住宅においても、あらかじめ工場で部材を生産・加工し、建築現場で組み立てる住宅生産の工業化が進み、プレハブ住宅が普及。品質の水準の維持と生産力拡大の両立によって戸建て住宅市場の拡大をけん引した。大手住宅メーカーは工業化を推進する中、独自構法の開発を進めた。
大手メーカー創業 独自構法の開発へ
1955年に創業した大和ハウス工業は、50年に関西地方を襲ったジェーン台風で木造家屋が倒壊した一方で折れずにいた稲や竹から中が空洞の鉄パイプを構造体に採用した「パイプハウス」を発売。戦時中の乱伐で山林が荒廃する中、木材の代替資源の使用普及の促進を図る政府は翌56年に構造用炭素鋼鋼管のJIS規格を設定。国内で初めて鋼管が建材として認められた。同社は59年には勉強部屋を離れとして建てる「ミゼットハウス」(写真)を発売。翌60年には積水ハウスが創業し、水回りを備えた「セキスイハウスA型」を発売するなど、実質的な「国産工業化住宅」の本格的な供給が始まった。松下電工建材事業部(現パナソニックライフソリューションズ社)も工場生産住宅の開発に着手し、独自の「柱・梁ラーメン構造」を開発。61年に原点の「柱・基本モジュール」を採用した住宅を完成した。






















